2010年 11月 25日
アオマツムシ |
(2010年11月6日、埼玉県さいたま市見沼区片柳1)
シラカシの記事にある3枚目の写真を撮り終わってふと下に目をやると、葉の上でじっとしているこの個体が目に留まった。
何となく木の葉に似たこの直翅、見たのは初めてだったが、アオマツムシであることはすぐに判った。
本種はもともと日本には生息しておらず、明治後期に中国から渡来し、帰化した昆虫として知られている(このことについては、「鳴く虫の博物誌」に1章を当てて書かれている)。
写真の個体は下草にいたが、本来は樹上性で、「見沼自然公園」で昼食を摂っていた最中には、本種のものと思われるか細く澄んだ鳴き声が樹の上から聞こえてきた。
そして、鳴き声を頼りに姿を探してみたが、頭上高くにいるようだったので、下草で見られたことは幸運だった。
写真を撮り終えてからも見ていたら、後脚をググーッと口元に寄せるおかしなポーズをした。
何をするのかと思いきや、始めたのは何と後脚の掃除。
左側を終えると次は右側をやり、前・中脚に関しては何もせず。
触角の掃除は見たことがあったが、脚、それも後脚というのは、初めて見る行為だったので大変驚かされた。
参考文献
松浦一郎,1989.鳴く虫の博物誌.文一総合出版,東京.178pp.
by tsuchihashia
| 2010-11-25 19:56
| 直翅目