2008年 06月 24日
キガオモモブトハナアブ? |
6月もそろそろ終わり。
季節はもう折り返し地点である。
夏至も過ぎてしまったし、なんだか寂しいなぁ。
さて、先月採集したときには、属もよく分からないとしたハナアブ。
しかし、なんとなくヤマトモモブトハナアブ属Lejotaかなと思ったので、こちらで写真を見てみると・・・むむっ、これはキガオモモブトハナアブじゃないか!? ヤマトモモブトハナアブ属の一種 Lejota sp.
(キガオモモブトハナアブ? Lejota ambigua?)
側面の写真で、交尾器前方付近に鉤爪状の突起が見えるが、確かにこんな突起がこちらの写真にも見える(一体何のための突起だろう?)。
こちらで調べてみると、文献として正式に発表された記録はないようだが、分布はすでに確認されていた。
池崎(2007)では日本産ヤマトモモブトハナアブ属を、キガオモモブトハナアブ・ミヤマキガオモモブトハナアブ(未記載種)・ヤマトモモブトハナアブ・アラハダモモブトハナアブの4種としている。
しかしこのうち、ヤマトモモブトハナアブはクロハラナガハナアブ属に所属が変更になり(市毛,2005)、アラハダモモブトハナアブはプサロクロハナアブのシノニムとして処理された(市毛,2003)ので、現在ヤマトモモブトハナアブ属に分類されるのは、キガオモモブトハナアブとミヤマキガオモモブトハナアブの2種のみである。
そしてこの2種のうち、北海道に分布するとされている種はキガオモモブトハナアブのみ。なので、この個体もおそらくはキガオモモブトハナアブだと思われるが、ハナアブは近似種が多いため、基本的に絵合わせの同定は大変危険。そのためこの個体も、念のため「ヤマトモモブトハナアブ属の一種 Lejota sp.(キガオモモブトハナアブ? Lejota ambigua?)としておこう。
自分でしっかりと同定できるようになりたい・・・。
参考文献
市毛勝義,2003.Myolepta simplex Shiraki, 1968について.はなあぶ(16):38.
市毛勝義,2005.ヤマトモモブトハナアブLejota japonica (Shiraki, 1930)について.はなあぶ(20):31-32.
池崎善博,2007.日本産ハナアブ科目録(2) (Ⅱ)ハナアブ亜科 (Ⅲ)アリノスアブ亜科.こがねむし(72):19-44.
季節はもう折り返し地点である。
夏至も過ぎてしまったし、なんだか寂しいなぁ。
さて、先月採集したときには、属もよく分からないとしたハナアブ。
しかし、なんとなくヤマトモモブトハナアブ属Lejotaかなと思ったので、こちらで写真を見てみると・・・むむっ、これはキガオモモブトハナアブじゃないか!?
(キガオモモブトハナアブ? Lejota ambigua?)
側面の写真で、交尾器前方付近に鉤爪状の突起が見えるが、確かにこんな突起がこちらの写真にも見える(一体何のための突起だろう?)。
こちらで調べてみると、文献として正式に発表された記録はないようだが、分布はすでに確認されていた。
池崎(2007)では日本産ヤマトモモブトハナアブ属を、キガオモモブトハナアブ・ミヤマキガオモモブトハナアブ(未記載種)・ヤマトモモブトハナアブ・アラハダモモブトハナアブの4種としている。
しかしこのうち、ヤマトモモブトハナアブはクロハラナガハナアブ属に所属が変更になり(市毛,2005)、アラハダモモブトハナアブはプサロクロハナアブのシノニムとして処理された(市毛,2003)ので、現在ヤマトモモブトハナアブ属に分類されるのは、キガオモモブトハナアブとミヤマキガオモモブトハナアブの2種のみである。
そしてこの2種のうち、北海道に分布するとされている種はキガオモモブトハナアブのみ。なので、この個体もおそらくはキガオモモブトハナアブだと思われるが、ハナアブは近似種が多いため、基本的に絵合わせの同定は大変危険。そのためこの個体も、念のため「ヤマトモモブトハナアブ属の一種 Lejota sp.(キガオモモブトハナアブ? Lejota ambigua?)としておこう。
自分でしっかりと同定できるようになりたい・・・。
参考文献
市毛勝義,2003.Myolepta simplex Shiraki, 1968について.はなあぶ(16):38.
市毛勝義,2005.ヤマトモモブトハナアブLejota japonica (Shiraki, 1930)について.はなあぶ(20):31-32.
池崎善博,2007.日本産ハナアブ科目録(2) (Ⅱ)ハナアブ亜科 (Ⅲ)アリノスアブ亜科.こがねむし(72):19-44.
by tsuchihashia
| 2008-06-24 22:39
| 双翅目